僕が見たかったのは。

究極の自由を求めるPEPEの大冒険

母国が一番なんだよね。


放浪旅49日目(4月27日)

 

現在地ユタ州モエブ

 

朝の8時に起きた。

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昨晩は急に冷え込んでかなり寒かったんだけど日が昇ったら急に暑くなった。


全く暑いんだが、寒いんだが、どっちかにしてくれ。

 

てか思ったけど僕の日記かれこれ約30記事くらいは書いてるんだけど、毎回出だしが朝の何時に起きたとか、明け方は寒かっただの、おんなじ事しか言ってねぇ。他に書く事ねぇのかよって思った。

 

そして恒例のキャンプ地の写真だ。

 

なんか変えた方がいい?


それともこのままでいい?

 

って言ってもこれは単なる日記だから必然と朝目覚めてからのストーリーになるから毎回やるこのグダリは必要だ。

 

うん、そういう事にしとこう。

 

寒さのせいで結露し寝袋が濡れていたからしばらく草の上に広げて干す事にした。

 

昨日寝た場所は立地的にもマックから近く広々とした場所だったから寝やすかったんだけど、ションベンしにちょっと外れたとこに行ったら大きな鳥が死んでいて少しびびった

 

そしてその後はすぐにマックに向かった。


いっちょまえに良い眺めだ。

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行ったことはないけどオーストラリアのエアーズロックってこんな感じ?

 

マックではいつものように時間を潰して僕らはヒッチハイクをしにポイントまで移動した。

 

本当は近くにある国立公園までヒッチして行こうかって話をしてたんだけど、辞めることにした。

 

僕らはあんまり景色を見ることに興味がないってかこの旅はそーいうのにフォーカスを当ててない。

 

せっかくここまで来たからにはってなるだろうけどビックリするくらい興味がわかない。

 

あとは先日キックボードで行った国立公園の入り口でお腹いっぱいだ。

 

正直アメリカのこの辺りの景色には飽きてしまった。

 

そりゃ言葉では表せないくらいのダイナミックな山々が広がって素晴らしんだけど、僕の好きな部類の景色ではなかった。

 

そこから美を感じる事が出来なかった。

 

物凄く単調な感じを受け取ってしまった。

 

僕が愛したタスマニアや日本の自然とは正反対だった。

 

もちろん壮大さや大きさでは桁が違う。

 

だけど何だろう。

 

記憶に残っている景色が少ない。

 

確かに見た第一印象は大きくインパクトを強いんだけどそのあとはすぐに消えてしまう。

 

僕が好きなタスマニアの自然はダイナミックには欠けてたけど、そこには太古から生き残る植物や動物で溢れかえっていた。

 

力強い生命を感じる事ができた。

 

そして美を感じる。

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だがアメリカの景色ではそれを感じ取る事が僕には出来ない。

 

一瞬の感情で終わってしまう。

 

どうやら僕には合わなかったみたいだ。

 

それはセイゴさんも同じらしく僕らは国立公園を訪れるのをやめた。

 

ここのどデカイ壮大な自然より日本にある小さな川や山の方が自然の美や魅力を感じる。

 

感じることは人それぞれだ。

 

さぁて、気合を入れてヒッチハイク開始

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とりあえず目指す場所はcrescent junctionだ。

 

なんたってここを通る車は全員そこに行くはずだからね。

 

綺麗な豪快な景色を背にしヒッチを続ける事30分で止まった。

 

僕らを見かけてわざわざ引き返してくれた。

 

うん、やっぱりこーゆうのが良いよね♪

 

拾ってくれたのはレイシーとザックだ。

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2人は同じ大学に通ってるカップルだ。

 

彼女はオレゴン州出身でダンスを専攻してるらしい。

 

彼氏の方はなんと歌を専攻しているそうだ。

 

2人ともここから450キロくらい離れたソルトレイクシティという街から来て、帰るそうだ。

 

このまま乗っていってもいいかなって思ったけど一応僕らが目指す方向はラスベガス方面であって北上する方ではなかった。

 

僕らのヒッチ旅の事を話し、いくつかカルフォルニア州やオレゴン州のオススメのスポットを聞いてるうちに目的地に着いた。

 

すると彼らから提案があった。

 

ここから先にGreenriverっていう街があるんだけど、そこまで送ろうか?

 

20〜30キロくらいだけど前に進めるし絶対に良いよ!

 

まぁ、君たち次第だけどね!

 

なんて言うもんだから断りにくくそのまま乗る事にした。

 

僕らはこの辺りについて土地勘も全くないから彼らに任せた。

 

そしてそのまま進み高速を出た。

 

本来であれば高速の出口に降ろしてもらうのがベストだが彼らは僕らを街まで連れてってくれた。

 

そして最後にお菓子なんかもくれてしっかりお礼を言い別れた。

 

ありがとうございます。

 

降りた瞬間に僕はセイゴさんに向かって、

 

まずい所に来ちゃいましたね。。


これ、ヤバいやつです。

 

と伝えた。

 

するとセイゴさんも同じ事を思ってたそうだ。

 

ここは街っていうほど街ではない。

 

ガソリンスタンドがあるくらいだ。

 

それに街から高速の出口まで若干距離があるし登り坂だ。

 

てか車が全然ない。

 

だから出口に行こうが行かなかろうが関係なかった。

 

この寂びれたガソスタ。

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この街がゴーストタウンなのは物語ってる。

 

僕らはガソスタの前でヒッチをする事に決めた。

 

ここから西に向かっていきたいところだが正直誰も向かわない。

 

僕らの前を通って高速に入る車は8割型東方面に行く。

 

それもそのはずだ。

 

何故ならここはレイクソルトシティというネバダ州の州都までモエブから行ける最短距離のルート上にある。

 

たくさんの人がそこから休暇目的でモエブに向かう、

 

当然東に進むであろう。

 

だから僕達はまたcrescent junctionに戻りそこから西に向けてヒッチをすることにした。

 

僕は長期戦になると思ったから初っ端からギターを出して歌い続けた。

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たまーに来る車に対して親指を立てるだけだ。

 

1時間が経った。

 

さすがにカンカン太陽の下でギターを弾き続けると体力が奪われる。

 

それに喉もカラッからだ。

 

僕はガソスタに行くから何か必要な物はあるかとセイゴさん聞いた。

 

そして僕は2人ぶんのジュースを買いにガソスタまで行った。

 

店内に入るとそこはエアコンガンガンで涼しかった。

 

僕はじっくりと時間をかけて飲み物を選んでた。

 

その時にもしセイゴさんが今捕まえててくれてたら俺こんな事してる場合じゃないんだけどなぁって思ってたが、そんな事はまずないだろうって思い時間をかけて店内を散策してた。

 

そしてジュースを二本決めていくつかお菓子を買い外に出てみると、


そこには僕の荷物を一生懸命に車に詰め込むセイゴ氏の姿があった。

 

ま、マジかよ!

 

まさか僕が飲み物買いに行ってる間に停まるなんて想像してなかった。

 

全力でキックボードを混み車へと向かった。

 

僕たちを危機的な状況から拾ってくれたのはマイケルだ

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かれはもともと軍隊で沖縄に数年間いたとか。

 

とても陽気でフレンドリーで親切な男だった。

 

今からコロラドデンバーまで向かうそうだ。

 

そんな僕達をcrescent junctionまで戻してくれた。

 

ありがとうございました。

 

さーて振り出しに戻ったわけだ。

 

何だかんだ時間は午後3時だ。

 

それでも交通量はまだある。

 

それにここは街ではなく1つのガソスタしかないが途中の休憩ポイントとして多くのドライバーに使われてる。

 

モエブから西方面に帰る人も中にはいるだろう。

 

そう思いヒッチを始めた。

 

僕は相変わらず座り込んで歌を歌ってる。

 

昔から即興で歌を歌うのが好きで得意分野でもあった。

 

簡単な王道のカノンコードを抑えながらギターでも即興弾き語りをしてみる。

 

そんな事をしながらヒッチをしてた。

 

1時間が経った。

 

ごく当たり前のごとく1時間が経過した。

 

車も多いいがつかまる気がしない。

 

反応はあるがほとんどの人が指を北方面に向けてアンサーを返してくる。

 

それに何台か車が止まってくれたが彼らはレイクソルトシティに向かうとのことだ。

 

ここから300キロ以上は離れてる場所だ。

 

どうやらモエブから出る人はソルトレイクシティに向かう人が多いいらしい。

 

昨日のモエブまで乗せてってくれたドライバーもソルトレイクから来てたし、今日のカップル二人もそこに帰る途中で、さっき止まってくれた車もそうだ。

 

僕らが目指してる場所とは全然違う。

 

王道であるグランドキャニオンやラスベガスがある方とは逆の北へ向かってってしまう。

 

僕はそこまでラスベガスやその他国立公園には興味はなかったけどグランドキャニオンには行ってみたかった。

 

何故なら30年前に母親が訪ねた場所で母の大好きな場所らしいからだ。

 

僕は母が好きになった場所がどんな場所か見てみたかったし自分がどう感じるか知りたかった。

 

だから可能であれば東に行きたかった。

 

だが僕達は北に行くことに決めた。

 

これだけ多くの人が北に行っていて何度もソルトレイクシティ行きのドライバーにあってるということは何かあるのかもしれないと思った。

 

何だか呼ばれてる気がした。

 

そうして僕達はサインをソルトレイクにしてヒッチを再開した。

 

15分くらいがたった時だろうか。

 

一台の車が停まった。

 

拾ってくれたのはジョシュだ

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まさかまたもやソルトレイク行きの車だ。

 

彼はもともとエンジニアだったそうで現在は仕事をやめてハイエースを買いアメリカの国立公園をめぐる旅をしているらしい。

 

彼の車の中は冷蔵庫にテレビにキッチンに何でもあった。

 

ついでにワイファイも完備されていたからありがたく使わせてもらった。

 

そして今年の夏はヨーロッパに行って3ヶ月間各地で行われるお祭りに参加する旅を行うそうだ。

 

彼は今年一年は思いっきり自分のやりたい事をするそうだ。

 

ただ彼も簡単に仕事を辞めて出来たわけではなかったそうだ。

 

アメリカも実は結構日本と同じみたいで一度仕事を辞めると中々復帰するのが難しく、周りからの視線なんかが冷たいらしい。

 

レールの上を走って生きている人が多いいと言っていた。

 

アメリカも日本とさほど変わらない。

 

僕は高校を卒業した時点である程度の夢ややりたい事が確定してた。

 

そっから4年間普通にやりたい事を追い続けただけだ。

 

もちろん将来への不安とかもなかった訳じゃないし、悩んだ事も沢山あったが、やりたい事をやって生きているから何も言う事がねぇやって。

 

スンゲェ幸せだなって気付いた。

 

ただアメリカは日本と同じく中々やりたい事が出来なかったり見つかったりしない方が多いらしい。

 

だから仕事を辞めて自分の好きな事をやるのは決して誰でも簡単にできるものではないと言っていた。

 

やりたい事を見つけるのも難しい。

 

仕事を辞めるのも難しい。

 

なんじゃそりゃって僕は思うけどね。

 

実はセイゴさんもそうだったらしい。

 

彼はもともと仕事を最初から続けるつもりはなくお金を貯める為にコツコツとやっていたらしい。だから無駄に人間関係は作らなかったり、交流もそこまで深くしなかったそうだ。だが1年、2年、3年と続けていくうちに職場での人間関係なんかが自然と出来てしまい辞めるとき苦労したそうだ。

 

特に自分の昇進なんかを期待してくれたり、よく面倒を見てくれた人達に辞めると伝えるのは難しかったそうだ。

 

やっぱりそこには申し訳なさも生まれて情で続けてしまいそうになった事もあると言っていた。

 

そして辞める時に、

 

お前絶対に後悔するから辞めるな。

 

と言われたらしいが彼に後悔してるかと聞くと

 

ううん、辞めてめっちゃ良かった。

 

だって今アメリカをヒッチで横断してんだよ?

 

シャワーもロクに浴びれずキャンプして

 

こんな経験は出来ないよ。

 

とあっさり笑顔で語ってた。

 

さすが28歳になってもスプリンクラーで頭を洗う男だ。

 

僕は今までまともに日本の社会に出たことがない。

 

もちろんオーストラリアでは働いてたけど俗にいう日本の会社やシステムとは大違いだ。

 

だから正直何にも知らない。

てか、知らなくていいんだ。

僕は社会に属して働くつもりはない。

 

だって考えてみてよ。

 

こんなキモロン毛な僕を誰も雇いたくないよ。

 

ただセイゴさんから聞く日本のサラリーマンや社会の話を面白いし為になる。

 

僕が全くの未知の世界だ。

 

ジョシュとも同じ旅好きなこともあり色んな話題について喋りっぱなしだった

 

途中で僕とセイゴさんのセッションを披露したりと盛り沢山の車内だった。

 

2時間くらい走ってた時だった。

 

後ろの席のセイゴさんから急に、

 

今日の宿決まった!

 

といきなり声をかけられた。

 

そうカウチサーフィンで今日の宿を確保した。

 

それにしても普通カウチサーフィンって最低でも3−4日前から連絡を入れて相手のスケジュールに合わせて泊まれるかどうかのはずなんだけど、

 

セイゴさんの場合だいたい前日に送ってOKもらってるし今日に限っては直前だ。

 

今のところ勝率は100パーセントだ。

 

セイゴさんが目に見えない引き寄せの力を持っているのか、それともアメリカ人のホスピタリティが高いのかは分からないが、どっちにしてもありがたい。

 

ソルトレイクシティが近づいてくると景色なんかも変わってきた。

 

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山にはまだ雪がかかってるが緑色になっている部分もある。

 

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日本にいるような錯覚がした。

 

コロラドやユタとは違う感じで僕はこっちの方が圧倒的に好きだ。

 

シンプルなんだけどすごく良い。

 

気持ちがすごく落ち着いた。

 

ソルトレイクシティはかなり大きい街だが、高層ビル群などは少ない非常に落ち着いた感じだった。

 

山に囲まれた街。

まるで日本だった。

 

アメリカで見たどの場所よりもここがしっくりくる

 

まさに呼ばれてたんだね。

 

てか、結果僕は日本が好きなだけだ。

 

そしてジョシュにはカウチの家まで送り届けてもらった。

 

ありがとうございます。

 

ぶれぶれだった。

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彼とは再会を誓い別れた。

 

そして僕らは急なリクエストにも関わらず受け入れてくれたホストの家へと向かった。

 

時間は夜の10時過ぎだってのに彼女たちは待っててくれた。

 

今回のホストはクリスティーナと同居人のジョンだ。

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彼女は36歳でバツイチだが二人の子供がいる

ジョンは5人の孫がいるそうだ。

 

子供は別居中。

 

彼らは植木職人として働いている。

 

ジョンがボスでクリスティーナがそこで働いている。

 

実際にこの家のオーナーもジョンだった。

 

彼は近い将来旅に出たいと思っているらしく、それまでの間に色んな国からの旅人の話しを聞きたいと思いカウチを始めたそうだ。

 

ただきっとお爺ちゃんだからサイトの使い方なんかが分からないからクリスティーナに任せたんだと思う。

 

自分達の旅の経緯とこれからの事を話したけど、夜遅かったし彼らも仕事で疲れてるので、詳しい話は明日にし寝ることにした。

 

4日ぶりのちゃんとしたシャワーだ。

 

体を綺麗にしてフワフワの快適ベットへと飛び込んだ

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またセイゴさんと仲良く男二人1つのベットで就寝だ。

 

こんな経験もなかなかないだろう。

 

だから何故か楽しんだ。

 

あ、言うのは2度目になるけど

 

僕はゲイじゃない。

 

続く。