僕が見たかったのは。

究極の自由を求めるPEPEの大冒険

警察とオハイオ

 

放浪旅34日目 (4月12日)

 

朝の7時半に目が自然と覚めた。

 

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旅をしていると自然とアラームなしでも起きれる。

 

特になおさらキャンプをしているとそうだ。

 

誰かテントに近づいてきたらどうしようって考えながら毎日眠るから熟睡なんて出来はしない。

 

アメリカだとさらにね。

 

映画やドラマの見過ぎで自然とアメリカは最悪に治安が悪くピストルをバンバンやっている国とも思ってたくらいだ。

 

ただ僕達が今日寝た場所はそんな心配せずにグッスリと寝れた場所だ。

 

高速道路の入り口の所に丁度いいスペースがあったからそこにテントを建てて寝てた。

 

 

うん、なかなか快適な睡眠だったよね。

 

 

キャンプにしては随分と良い眠りにつく事が出来た僕らは荷物をさっと片ずけて、Wi-Fiを確保しに近くのマクドナルドに向かった。

 

僕はホットコーヒー1$を注文して席に座った。

 

アメリカのマックのコーヒーは日本のと同様に水みたいな味がする。

 

あまりコーヒーのこだわりが無い僕でも思うくらいだ。

 

多分きっと通の人が飲んだらこんなのコーヒーじゃないって言うに違いない。

 

しばらくマックで時間を潰した僕達は朝飯を食べに違う場所に向かった。

 

辺りを見渡していると幸いな事にここにもSHEETZがあった

 

もちろん行くに決まってるであろう。

 

だって激安1ドルホットドックが食べれるからね。

 

注文してホットドックを受け取るために待っていると軍人さん達が来た。

 

僕達が大きなバックにキックボードを持っていたせいか変な奴だと思われ「何してるんだ?」って声をかけられた。

 

 

「いや〜僕達ヒッチハイクとキャンプだけでアメリカ横断しようとしてるんですよ。。」

 

「マジかよ、お前らクレイジーだな。」

「安全に旅を楽しめよ」

 

なんて会話をした。

 

最初は怒られるのかなんて思ったけどそんなことはなく、むしろ応援してくれた。

 

ついでに車に乗っけてくださいってお願いしようかと思ったがやめた。

 

ホットドックを受け取ると僕達は外に出てそれをほうばった。

 

体に悪そうだけどやっぱり上手い♪

 

 

腹を満たした後はヒッチポイントまで向かった。

 

距離的に4キロくらいだ。

 

途中で針が足にぶっ刺さるアクシデントが起きた全行程若干下り坂になっていたから最高のライディングが出来た。

 

いざ、場所に到着すると早速ヒッチを始めた。

 

時刻は10時で目的地はコロンブスだ。

 

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ここから2時間くらいの場所だしオハイオ州の首都だから沢山の車が向かうに違いない。

 

それに場所も交通量もなかなか良いぞ。

 

期待を胸にヒッチを始めた。

 

するとどうだ全然反応がないじゃないか。

 

ビックリするくらい何にもない。

 

交通量は今までの場所でもトップに入る多さだし停まれるスペースも十分ある。

 

だけどドライバーからの反応はワーストだ。

 

僕達は何かがおかしいと感じながらヒッチを続けた。

 

 

1時間が経った

 

 

停まってくれる様子が全然ないぞ。

 

あれれ、大丈夫かなこれ?

 

少し不安を感じながらヒッチをやって心が折れそうになりかけている僕達に更に決め手の一打が炸裂した。

 

そう、いきなり大雨が降ってきた。

 

最初はこんな雨に負けてられねぇなんて思いながらやってたんだけど、次第にマジのザーザー降りになって即退散した。

 

 気温は低くて雨に濡れた体に風が吹き付ける。

 

それに僕はサンダルしか持ってないから足の指が千切れるんじゃないかってくらい寒い

 

近くに僕らのホームであるマクドナルドはない。

 

仕方なくしばらくスーパーマーケットの入り口で待機することにした。

 

雨は段々と弱まってきたヒッチを再開出来るくらいまでになったが、正直僕らのメンタルはだいぶやられてた。

 

「セイゴさん、どうしますか?ヒッチ再開します?でも雨も少し降ってますし。。。俺ちょっと近くに何かあるか調べます」

 

そう言って僕はダウンロードしたmaps meを使って近くに何かあるか調べた。

 

すると真っ先に僕の目に飛び込んできたワードがあった。

 

 

Steak House

 

 

何と近くにステーキハウスがあった。

 

アメリカに来てからは殆どがマクドナルドでのご飯ばっかりでロクに人間喰う食べ物を食べてなかった僕ら。

 

それに連日のキャンプやヒッチハイク

 

少しくらい贅沢しないとやっていけないと思って僕達は値段の下調べなしに向かった。

 

実際に店の中に入ってみると中はオーストラリア仕様だった。

 

メニューなんかもオージービーフなんかをメインで扱っていて、

 

つい1ヶ月前までオーストラリアに数年間暮らしてた僕にとっては非常に食べたいとは思わないものだった。

 

だってタスマニア島で散々美味しいステーキ食べたし、それより美味しくないステーキをわざわざ15ドルかそれ以上払って食べたくない。

 

僕はステーキ屋に来たのにも関わらずタコスを注文し食べた。

 

あんまり美味しくなかったし量が少ない。

 

 

アメリカのくせにね

 

 

食べ終わった後はしばらく店の中に滞在させてもらった。

 

正確には無理やり居座ったんだけどね。

 

2人で25ドル近くも払ったんだ責めて1時間くらいは居させてくれないとね。

 

店員さんは何1つ嫌な顔をせず僕らを受け入れてくれた。

 

出るときはそっとテーブルの上にチップを置いて僕らはお店をでた。

 

先ほどと同じ場所に戻って僕らはヒッチを開始した。

 

午前中と同様に交通量も悪くなかったんだけど全然捕まらない。

 

僕らはほぼ突っ立てるだけだ。

 

ドライバーからの反応もないし、

 

ただ変なアジア人2人が道路横に立ってニコニコしてるだけだ。

 

それでも諦めるわけにもいかない。

 

てか、ヒッチしか僕らに道はない。

 

そう言い聞かせやり続けた。

 

時々ポリスカーの存在に気付いたときはヒッチをやっていない素ぶりを見せて誤魔化した

 

ここで見つかったら完全に終わりだな。。

 

 

 

また1時間経った

 

 

「うぉぉぉぉぉぉぉぉォォォォォォォォ」

 

 

思わず雄叫びをあげて発狂した。

 

全然どころか皆無だ。

 

誰も停まってくれる気がしない。

 

仕方ないから僕達は刻んでヒッチをすることにした。

 

目的地をコロンブスからリッチフィールドというここの隣町にした。

 

距離的に20〜30キロくらいだ。

 

少しでもいいから進もうと思った。

 

本当は交通量の多くて少し大きな街を離れるのは嫌だったんだけど、今はそんな事を言ってられる余裕はない。少しでもいいから進みたかった。

 

そこからサインを書き換え全力でヒッチをした。

 

通り過ぎる車に対して全力で親指を掲げ150%の満面の笑みでコンタクト。

 

やり続ける事10分で一台の車が停まった。

 

オッシャー!!

 

思わず大きな声で発した。

 

急いバックパックを取りに戻って車に乗り込んだ。

 

仕事帰りに拾ってくれたオッチャンだ。

 

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名前はメモし忘れちゃった。。

 

リッチフィールドまで向かうとの事だ。

 

30キロくらいの距離だがありがたい。

 

僕は感謝の気持ちを込めていつも通り自己紹介から始めた。

 

セイゴさんと僕の自己紹介が終わり少し話をしていると車はいつの間にか高速を降りていた。

 

あれ、確かリッチフィールドは30キロくらい離れていたはずなんんだけどな。。

 

まだ走って10分も経ってないぞ。

 

それにどんどん僕達が使いたかった271号線の高速道路から離れてるじゃないか。

 

するとセイゴさんも不安に思っていたのかボソッと

 

「あれ、マップぶっ壊れてるのかなぁ。」

 

結局僕達はマップで見て目指してたリッチフィールドにはつかず全然違う場所で降りた。

 

幸いにもオッチャンが別の高速手前のガソスタに降ろしてくれたから休憩することに。

 

入り口付近で楽器を取り出し歌うことにした。

 

すると目の前にいた韓国人のおばちゃんとおじさんが僕らに食べ物を分けてくれた。

 

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ありがとうございます。

 

もらった食べ物を食べ僕らは引きつづきヒッチを始めた。

 

目的地のコロンブスはまだまだ先だ。

 

それにまずは僕らのお目当の高速道路に戻らなければならない。

 

下道を使い刻んでヒッチをすることにした。

 

45分くらいで車が停まった。

 

乗せてくれたのはダイアナさんだ。

 

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ここから20キロくらい先にの街まで帰るついでに僕らを拾ってくれた。

 

 

「ダイアナさんは良くヒッチハイカーを拾うんですか?」

 

 

「これが2回目よ。それにこの辺りではあまりヒッチハイカーは見ないわね。特にアジア人でヒッチハイクしてる人はいないわよ。」

 

 

 

「そうなんですか。僕達はペンシルヴァニア州から来たんですけど、そこと比べるとここの州はすごくヒッチが難しい気がしますね。それに人の感じもなんか違うような。。」

 

 

 

「うーん、多分この州の人達はヒッチハイカーに慣れてないと思うよ。だから難しいんじゃないかしら。そういえばあなた達はコロンブス目指してるんでしょ?実は私今日コロンブスに行くつもりだったのよ。でも、行かなくちゃったわ。ごめんね。」

 

 

 

ダイアナさんによるとやっぱりこの州の人間はヒッチに慣れていないらしい。

 

僕もヒッチをやっていてすごく感じた。

 

なんだかこの州の人達はすごく冷たかった。

 

決して悪くいうつもりはないんだけど州によって人間も違うってことが改めて凄く実感した。

 

もちろんヒッチハイカーを装って犯罪をする人も多いいから気持ちは分かるんだけどね。

 

そんな話をしているとあっという間に目的地に着いた。

 

ダイアナさんが言うにはこの街からコロンブスに行く人は多いいとの事。

 

ヒッチのしやすい高速手前で降ろしてもらい彼女とは別れた。

 

時刻は3時過ぎだ。

 

まだ全然暗くなるまで時間がある。

 

車もたくさん走っているし場所も完璧だ。

 

一発でコロンブスまで行ってやろう。

 

一応僕達が立っていた場所はあからさまにサイドロードだったからガードレールをまたぎ横の芝生エリアでヒッチをした。

 

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ここならヒッチをやっても大丈夫だし違法じゃない。

 

仮に警察が来ても大丈夫だろうと思ってた矢先に奴らが来た。

 

 

「おい、ここで何やってんだ?」

 

 

「見りゃ分かるでしょ。ヒッチハイクだよ。」

 

 

「ここでヒッチハイクは出来ない。それにお前らどこから来た?なんでヒッチハイクをやってんだ?」

 

 

アメリカ横断する為にわざわざ日本から来たのさ。でも調べたら違法とは書いてなかったし、昨日二人の警官に注意されたけど違法までとは言ってなかったんですけど。」

 

 

「そうか、残念ながらこの州は全域でヒッチを違法とし禁止している。他の州は知らんが、この州はそうだ。残念だけどな。お前らバスに乗る金は持っているか?あるのなら近くにバス停があるからそれでロスに行け。」

 

 

どうやら僕達がいるオハイオ州は完全にヒッチハイクが禁止らしい。

 

その経緯はやっぱりヒッチハイクを通じての犯罪なんかも多いいからだ。

 

だからこの州の人も異常にヒッチハイカーに対する視線が厳しかったのかもしれない。

 

 

いくら僕達がアジア人で見た目が怖くなくても彼らからしたら何にも分からないし逆にアジア人がヒッチハイクは珍しく不自然かもしれない。

 

 

実際にアメリカでヒッチをしている人のほとんどがバックパッカーではなく純粋にお金のない人達だったりするらしいからね。

 

 

それに一般人が巻き込まれるのを阻止する為にオハイオ州では禁止してヒッチハイカーには厳しい場所になっている。

 

警察のパトロールも多いい。

 

それに僕達は昨日に引き続き今日も注意された。

 

二日で3回も注意を受けるとなると僕達もすっきりしない。

 

そんな警察に何回も注意されて旅を進めたくないし違法と分かっててやるバカじゃない。

 

僕達はすぐさまヒッチを切り上げWi-Fiの使える場所へと逃げ込んだ。

 

逃げ込んだ先はウェンディーズだ。

 

5ドルのバーガーセットを食べながらプランを考えた。

 

出来る限りヒッチで旅を進めたかった僕はバスを使う事に少し抵抗があったが法律で禁止されてる限りどうしようもない。

 

それにヒッチをやったとしてもまたすぐ警察に注意されるだろう。

 

仕方なく僕達はバスに乗る事にした。

 

ここから出ているバスだと隣のインディアナ州の首都まで5時間くらいで行ける。

 

ただ僕達はヒッチにこだわりたいし、そこまで一気に長距離移動はしたくなかった。

 

だからオハイオ州ケンタッキー州の境界線近くにあるシンシナティという街までバスで行ってそこからキックボードで州越えをする事にした。

 

バスの値段は47ドルだ。

 

僕らの5日分の生活費。。。。

 

ここからシンシナティまでは3〜4時間だ。

 

値段が一番安い明日の夜8時出発のを選んだ。

 

バス停がある街はAkronという街でこっから10キロほど離れてる。

 

歩くのには少々気合が必要だが僕達にはキックボードがあるから問題ないとして、明日のバスの時間までどうやって過ごすかが問題だ。

 

まぁ、そんなことは明日考えればいいことだ。

 

とりあえず今日は朝の10時前からヒッチをやってわずか30〜40キロしか進めなかった。

 

ちょっとガックリ来たしアメリカでのヒッチは難しいと感じた。

 

まだまだ全然進んでないしアメリカは非常に大きい。

 

あれ、本当に俺らヒッチで横断出来るのかな?

 

そんな不安に抱えながら重い荷物を背負いキックボードで夜の街へとキャンプ場所を探しに消えていった。

 

ヒッチとキャンプ旅は大変だよ。

 

それよりもシャワー浴びてぇ〜。。。