猫カフェに行きたい。
放浪旅33日目(4月11日)
朝の7時に起床。
一度も起きる事なくグッスリ寝れた。
久しぶりのフカフカのベットで寝れたせいか元カノと寄りを戻した夢を見た。
彼女とはオーストラリアにいた時に一緒に暮らしてたが色々あって別れた。
今はどこで何をしているのかは何にも知らない。
SNSも全て繋がってなくてLINEだけ残ってる状態だ。
僕は鍵垢ではないから仮に彼女の方から僕の最近の動きを確認することは出来ても、
彼女は鍵垢で僕はフォローを外してしまった以上何にもみることができない。
気してないと言ったら嘘になるが、
SNSを断ち切ってよかったと思う。
旅をしている最中にそんな事を気にしたくないしね。
幸せに笑って暮らしてて欲しい。
それでもまだ引きずってる部分は正直あるんだけどね。
そんな彼女の夢で目覚めて少しニヤニヤしながら1日が始まった。
セイゴさんとも、
「俺、夢で元カノとより戻したんですよ!」
「そうなの? 良かったじゃん。」
なんて会話もしたもんだ。
ふとカレンダーを見ると彼女の誕生日まで後数日だ。
誕生日おめでとうの一言くらい送るべきなのか僕は少し考えながら寝袋をしまった。
正直なところ誰も得しない話なんだけど、
このブログは僕の事を赤裸々に書いた日記だ。
お付き合い下さい。
朝起きるとモハメットさんが朝食を用意してくれた。
サウジアラビアのコーヒーなんかもご馳走になり
何から何まで本当にお世話になった。
僕自身カウチサーフィンが初めてだったから凄く良い経験になった
地元の人と繋がれるのは凄くいい事だ。
最後に感謝の気持ちを込めて音楽を披露して
モハメットさんとは別れた。
Pittsburghは非常に入り組んでいて街から抜けるのが難しい。
僕達はバスで街のちょい外れまで20分くらいかけて向かい、さらにそこからキックボードで20分くらいかけて向かった。
そこはかなりの上り坂で正直2019年に入ってから一番体力的にしんどかった気がする。
そこは何とか登りきった僕達はゼハゼハ言いながらもヒッチハイクを始める事にした。
今日の目的地はここから約300キロくらいにあるToledoだ。
ありがたい事にセイゴさんがこの町でもカウチサーフィンで泊まる場所を確保してくれて距離的にも十分行けると思い目指す事にした。
すると開始5分も経たない内に一台の車が停まった。
拾ってくれたのはマイクさんだ。
仕事に行く途中に僕らを拾ってくれた。
そんなに遠くには行かないらしいが少しでもありがたい。
マイクさんは現在チャリティー関係の仕事をしていて人と関われるのは面白いし幸せだと言っていた。
確かに僕も仕事をするとしたらパソコンや書類とにらめっこより、
少しでも人と関わった仕事をしたいと思った。
それにマイクさんは僕達にPittsburghで何を見て何をしたか訪ねてきたが、僕達はそれに応えられるほど特に何もしてなかった。
マイクさんは残念そうに、
オォ〜メン、ここは素晴らしい場所がたくさんあるんだぞ。
もっと滞在するべきだよ。
と言ってきたが僕達は先を急いでいる身だ。
もちろん良い場所もたくさんあるし地元の人が言うんだからきっと間違いない。
でも僕達は1つの場所に長いをする訳にはいかない
なんたってアメリカ大陸をヒッチで横断しなきゃだからね。
マイクさんはそんな僕達に少しでもこの街の良い所を見せようとしてくれたのか、隠れ有名店みたいなお酒屋さんに連れてってもらい、
そこでお酒をご馳走になった。
強いのか甘いのかどちらが良いと聞かれたから僕は甘いのでお願いした。
ウイスキーとパンプキンの何かをミックスしてその上にホイップクリームがかけてある。
なんて言う酒かは分からないが、
これがめちゃくちゃ上手かった。
マイクさんありがとう。
お酒を飲んだ後は彼に高速の入り口近くのガソリンスタンドが併設されているSHEETZっていう食べ物屋さんまで送ってもらいそこで彼とは別れた。
マイクはここの食べ物は美味しいから是非試してみてくれって言ってたから僕達はせっかくだし食べることに決めた。
中に入るとなんだかアメリカっぽい造りだな〜って感じる店内だった。
メニューは至って普通でむしろ安くて僕らにとっては完璧の場所だ。
僕は2ドルもしないホットドッグを頼んだ
これが安くてめちゃくちゃ上手いんだ
サイズもそこそこで好きなだけ野菜なんかをトッピング出来る機能がある。
安くて野菜も取れてお腹いっぱいになるアメリカのデブエットメニューだ。
お腹いっぱいになった後は引き続きヒッチをする事にした。
車通りは決して多いい訳じゃないが、
なかなかドライバーからのレスポンスが良い。
昨日はアメリカでのヒッチは難しいと思ったけど、
ちゃんと正しい場所でやればそうでもない。
現に昨日の3台はどれも5〜10分以内にゲットしてる。
マイクさんだってそうだった。
そんな事もあり僕は次もスムーズにいくと思った。
予想通り15分ほどで2代目がとまった。
拾ってくれたのはトリシャさんだ。
ここから90キロ離れたHermtageという所まで送ってくれるそうだ。
トリシャさんも実は以前アメリカ中をヒッチハイクで旅していたらしく、その際に沢山の方にお世話になったからヒッチハイカーを見つけたら毎回ピックアップするそうだ。
彼女も旅好きで僕らと同じような感性を持っていたから車内の会話は自然と弾んだ。
「あなたはこの後どうするの?西海岸に着いたらそのまま日本に帰るの?」
「あ〜僕はこのヒッチ旅が終わってからは南米にしばらく滞在する予定です。その後はカナダに行きますね。あ、アメリカにももう一度戻りますよ。アラスカ州ですけど。」
「アラスカ良いじゃない。私も前に行ったけど本当に素晴らしい場所よ。とても寒いけどね。どうやって旅をするの?レンタカー?それとも鉄道?」
「いや、実を言うと僕はカナダのホワイトホースという街から川をカヌーで1ヶ月くらい漕いで下って国境をこえてアラスカに行く予定なんですよね。多分その後は2〜3週間くらいヒッチハイクしながら旅をしようかなって思ってます。」
「わぁ、冒険楽しそう。ホワイトホース?カナダに白い馬はいないわよ。。ただの冗談わよ。アラスカでヒッチハイクは難しいかもね。詳しくは分からないけど車も人も少ないし、レンタカーがいいわよ。色んな所行けるしね。それにアラスカは車がないと何も見れないわよ。」
ま、まじか。僕は国際運転免許証を持ってない。
それによくよく考えてみたらアラスカ州はアメリカと同じくらいデカイ。
そんな所をヒッチハイクで回れるはずがない。
まぁ今考えた所で仕方ないから僕は現地に行ったら考えようと思う。
まずはアメリカ旅に集中しよう。
しばらく話しているとあっという間にトリシャさんの住む街についた。
すると彼女から「お腹空いている?もしそうだったたら簡単にだけどランチ作るから食べる?それにシャワー浴びたかったから浴びても良いし、家に来る?」という提案があったから言葉に甘えさせてもらい家に上がらせてもらう事にした。
トリシャさんの住む街は小さくて本当になにもない。
更に彼女が住んでいる家は少し離れたところで完全に林の中だ。
トリシャさんは愛する旦那と三匹の犬と二匹の猫と20羽以上の鶏と静かな自然溢れたところで暮らしている。
アメリカでこういう生活をしている人を実際に見る事が出来て嬉しいし、非常に良い経験だ。
家は物凄くシンプルなトレーラーハウスだった。
中は想像以上に広々していて凄く居心地が良かった。
犬は大型犬で僕も初めて対峙するサイズだったからちょっと怖かったし大変だった笑
家の中はちょっとした動物園だ。
僕は犬派でも猫派でもない。
ただどちらと一緒に暮らしたいかと聞かれたら
僕は犬を取るだろう。
なんか犬のカマって感が好きなんだよな。
猫にはあんまり好かれた事がないから今まで良く分からなかったけど、ここの猫には妙に懐かれた笑
お腹を撫でると腹を見せて止めるともっと撫でてくれってカマって来るのが非常に可愛らしかった。
僕は今までは理解出来なかったけど今日をキッカケに猫が好きになったから、日本に帰ったら猫カフェに行ってモフモフと彼らと戯れたい。
しばらく動物達と触れ合っているとトリシャさんがランチを持ってきてくれた。
産みたて新線の卵とカリカリのクリスピーベーコンにトーストだ。
これが物凄く美味しかった。
カウチでお世話になったモハメットさんといい手作りの食べ物は本当に美味しい。
きっと忘れない味になるだろうなって思った。
食べた後は少し話して旦那さんとお別れし、
トリシャさんが離れた別の州のヒッチしやすい街まで送ってくれた。
ほんと何から何までありがとうございました。
ヒッチハイクで結ばれた縁に感謝しないとね。
そして僕もこれを誰かに繋げたいと思う。
そうして僕達は彼女と別れた。
今、僕達のいる州はオハイオ州というところだ。
一応調べていた結果ネットにはヒッチが禁止とは全く書かれていない。
だから僕達は一応ヒッチをやってみる事にした。
交通量もあるし場所も申し分ない。
これはまた30分以内コースか?
なんて思ったりしたけど1時間経っても車は止まらなかった。
だけど数分経った時に突然1台の車が止まった。
僕らの前に停まった車はポリスカーだった。
前回と同様にフレンドリーな警官が出てきて「How's going ? You guys hitchhiking here? Soo cool mate,where did u start from?」なんて会話から始まると思ったんだけど、
ちょっと真剣な顔をしたポリ公が出てきて「You can't be here, Not allow to do hitchhiking in this state.」
お前達はこのサイドロードにいる事は出来なしい、この州でヒッチハイクは許されてない。
なんて真顔で言ってくるもんだから、
さすがにビビった。
1度警察に注意を受けてしまった以上はさすがに同じ場所でヒッチを継続するのは難しい。
それにまたいつ警察が来るかも分からない。
それにIDを提出してるからそう何回もやってたら何か起きそうだったし、とりあえずヒッチを辞めて近くにあるマックに駆け込み作戦会議をする事にした。
マックのWi-Fiを使わせて頂いて再度ネットで調べてみると、
どうやらオハイオ州ではサイドロードに立つのが駄目であってヒッチが禁止とは書いてない。
それにYouTubeで外人がオハイオ州でのヒッチハイクの仕方みたいなのをUPしてたらしくセイゴさんがそれを見つけたから僕達も同じようにやる事にした。
その方法とは道路に立たずに横にはえてる草の上でヒッチハイクをする事だ。
この写真を見て頂けると分かるだろうか?
通常通りならこの横の駐車できそうな場所でやるんだけど、ここでやると駄目だから草の上に立ってやれば問題はないはずだ。
そうして僕達は引き続きヒッチをした。
30分経ったくらいにの時だった。
一台の車がマックの駐車場に停まり中から僕達を呼ぶ声がした。
声があった方に言ってみるとそこには髭ボーボーのヒッピーが待っていた。
僕達を拾ってくれたのはレインボーベアだ。
彼はレインボーというヒッピー集団に属していてそのグループからベアという名前を授かり名乗っているそうだ。
ベアさんは僕が長髪って事もあるし変なアジア人2人がヒッチハイクをやってるもんだから、てっきりヒッピー系なのかと思われて「レインボーに行きたいのか?」なんて言われたもんだ。
当然僕はヒッピーとはかけ離れているただのキモロン毛ニートだしセイゴさんは28歳脱サラだ。
確かにお互い日本の社会だと不適合者なのかもしれないが間違いなくヒッピーではない。
「 Love & PEACE チェケ 」
みたいなのが実は僕は1番嫌いだ。
そんなんでベアさんはレインボーというヒッピーの集まりが各地であって、もしそこに行きたいのなら俺の名前を使えば全員優しくしてくれるからと僕らに教えてくれた。
ついでにヒッピー視線のアメリカのオススメの場所なんかも教えてくれて、僕達を30分くらい走ったところで降ろしてくれた。
ベアさんが降ろしてくれた場所は思いっきり高速の道路だ。
アメリカは高速道路に侵入してはいけないという法律がある。
だから僕らは必ず高速の手前でヒッチをやってたけど、ここはゴリゴリの高速道路だ。
一応停まるスペースは十分にあるんだけどスピードもめちゃくちゃ出てるし
警察に見つかったら怒られるだろうなって思った。
ただベアさんが言うには沢山の人がやってるから大丈夫だ!ってきなかんだけどそれは本場ヒッピー目線であって説得力がない。
まぁ見つからない事を祈ってヒッチを続行した。
運が良かった事に警察には見つからず40分くらいでヒッチが成功した。
拾ってくれたのはジョーさんだ。
コンクリート関係の仕事をしている2人の子持ちのパパだ。
仕事帰りだから20分くらい進んだ所まで送ってもらえる事に。
見た目はちょっとガテン系で怖そうだったけど丁寧に話してくれた優男だった。
ジョーさんが僕達に「2人とも上手な英語を話すなぁ。そういえば昨日同僚と言語について話していたんだよ。俺達って相当ヒドイよなって」
ジョーさんの事を言う訳ではないけど、確かにと頷きながら僕は聞いていた。実際に教育をちゃんと受けてないネイティヴの英語は本当に酷い(笑)
日本語でも同じで僕みたいに本を読んで育たなかった人間は語集力が乏しく、話し方や言葉の選び方次第でこの人バカだな〜って思われる事があると一緒だ。
僕程度の英語力でもそう感じてしまうって事は英語でも話し方やワードのチョイスでそう思われてしまうかもしれない。
ジョーさんはそうではなく普通の方だったけど。
そんな話しをしているとあっという間に目的地に着いた。
高速道路から出て1番近くのガソスタに降ろしてもらった。
時刻は17時過ぎで目的地のToledoまでまだ数百キロと離れている。
想像以上に時間がかかった割には僕達は今日のスタート地点から170キロくらいしか進めてなかった。この調子だと到底約束の時間にToledoに着きそうにないのでカウチのホストにはお断りの連絡を入れた。
さて、今日もシャワーなしのキャンプが確定した僕らはまず腹を満たす為に飯を食った。
ここにはラッキーな事SHEETZが併設されていた。
僕は悩む事なく1ドルのホットドックを注文
これが1ドルだよ?
東南アジアより物価安くない。。?
しかもここには無料のWi-Fiまで備え付けられている。
それに24時間営業だ。
今日はここに滞在にしてもよかったが、
僕達は引き続きヒッチをする事にした。
時刻は6時過ぎだ。
暗くなるまで後2時間はある。
それまでに長距離ライドをゲットしたいところだった。
僕達はカウチを断ったからこの際、
夜の11時くらいまでヒッチをやってシカゴまで行ってやろうと考え気合を入れ始めた。
だけど全く手応えがない。
多分短い距離で刻めば停まる確率も上がるんだけど時間も遅いし下手に小さな隣町なんかに行っちゃうとそれこそ最悪だ。
寒さをしのげるマックも街から出る車もない。
僕達は一発ロングライドに期待した。
1時間が経過
交通量が段々少なってきた。
僕達はこのままでは何かマズイと思って楽器を取り出し演奏しながらヒッチハイクを行なった。
すると反応が良くドライバー達も笑ってくれる。
おし、これならいけるぞって思った矢先に奴らがきた。
そう、ポリ公だ。
ほんの3時間前に別の街で注意を受けたばっかなのに。
そしてここでも同じだ。
彼らは最初は警戒してたんだけど僕達がただヒッチハイクでニューヨークから西海岸まで旅してるバカだと分かった瞬間に笑い始めて、「お前らクレイジーだな」って言ってきたから僕はてっきり見逃してくれると思ったんだけどそうはいかなかった。
態度はすごく優しかったけどヒッチハイクはさせてもらえなかった。
その代わりに次の街のバス停まで送ってやるから乗るか?と提案されたので乗る事にした。
まぁ方向は違うけど先に少しでも進めるから良いかな。
バス停に着くと警察の兄ちゃんが「バスが何時に来るのか、どこに行くのか分からないけど、とりあえずGood luck 」と言って帰っていった。
おいおい随分適当だな。
まぁ仕事の一環でヒッチハイカーがいたら注意しなきゃいけないんだろうね。
予定とは狂って全然目当ての高速道路の近くにない街に来た僕ら。
陽も落ち始めて暗くなってきてる。
これじゃシカゴなんて到底無理だし、
Toledoまでも行けはしない。
朝の10時前から始めて進んだ距離は180キロだ。
想像以上のアメリカのデカさとヒッチの難しさに心が折れそうになったが空をパッと見上げてみると真っ赤に染まりとても綺麗だった。
なんか心が洗われた気がした。
そして今日の事を振り返ってみると進んだ距離は少なくとも忘れられない大事な出会いと経験を得る事ができた。
そして1日の終わりに綺麗な夕日を見る事ができた。
それだけでとても幸せだ。
これ以上何を求めろっていうんだ。
そう感じた僕達は重いバックパックを担ぎキックボードにまたがってキャンプできる場所とマクドナルドを探しに夜の街へと姿を消した。