僕が見たかったのは。

究極の自由を求めるPEPEの大冒険

ほぼヒッチハイクでアメリカ横断

 

放浪旅31日目(4月9日)

 

朝の5時半に目が覚めた。

 

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正確には目覚めたと言うよりか寒すぎて途中何回も起きて寝れなくなっただけなんだけどね。

 

4月のアメリカは日中は18度くらいまで上がるんだけど明け方は6度くらいまで下がるから結構寒いんだこれがね。

 

僕は特別にアメリカでキャンプするからといって恐怖心とかは一切なく眠れた。

 

もちろん最大限の注意を払ってキャンプする場所を選んでるし別に舐めてる訳でもない。

 

どこの国だってキチガイな奴は沢山いるしアメリカだけとは限らない。

 

むしろ治安はすごく良いように感じた。

 

寒かったせいか2人ともすぐ飛び起きて荷物を片ずけ始めた。

 

本当なら寝袋の中でもうちょいゴロゴロしてたいんだけど初キャンプだし人が出てくる前に

起きることにした。

 

今回初めて野球場をキャンプで利用したんだけど、

これがまたすごく使い勝手が良かった。

 

ベンチの中で寝れば雨も風もしのげるし本場アメリカの野球球児の汗と涙と泥で溢れた

場所で眠ることが出来る。

 

甲子園球児が土を持って帰るのと同じで僕のマットとバックパックは本場アメリカの球場の泥汚れを見事に沢山持って帰った。

 

おかげでクソ汚いじゃないか。

まぁ良しとしよう記念だ

 

起きた後はバックパッカーのオアシスであるマックにキックボードで向かった。

 

いや、これが本当に楽なんだよ。

 

朝起きていきなり20キロもある荷物を持って歩き回らなくていいんだからね。

本当に優秀な乗り物だ。

 

マックに着くとコンセントがある場所を探したけど見当たらなかった。

 

噂で聞いたことがあるけどアメリカでは結構どこもホームレス対策でコンセントなんかがなかったり24時間営業していないお店が多いい。

 

マックを充電やWi-Fi目的で使う僕にとっては少々厄介だが日本もそうすれば良いのになって思ったりもする。

 

僕は適当に1ドルのハンバーガーを食べながらしばらく時間を潰した。

だってまだ朝の6時過ぎだからね。

 

100円ちょっとで数時間滞在させてくれるマックやスタバにはほんと頭が上がらないし

感謝の気持ちでいっぱいだ。

 

そしてこれからも沢山よろしく願います。

 

9時前くらいに僕達はマックをでた。

 

まず向かった先はスーパーマーケットだ。

 

今の僕に何が一番必要かと言うとそれはフカフカのベットでも暖かいシャワーでも綺麗なブロンドヘアのお姉さんでもない。

 

僕に必要なものはビタミン

 

オーストラリアを出てからロクに1ヶ月野菜やフルーツを全くってほど食べてない。

 

台湾でマンゴーを1つ食べたくらいだ。

 

だからスーパーで野菜やフルーツを買うことにした。

 

アメリカのスーパーは実に面白い。

 

僕はスーパーで時間がかなり潰せるほど他の国のスーパーに入って中を覗くのが好きだ。

 

物価もそんなに日本と変わらないし商品も似たような感じがする。

 

ただやっぱり肥満大国なだけにデブになる要素は沢山つまってると感じた

 

僕は30分くらい店内を見渡した後に適当に身体に良さそうなトマトとオレンジを買って食べた。

 

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僕にはトマト3つにオレンジ2つくらい食べれば1週間は野菜を食べなくても大丈夫という謎の根拠があって身体が実際にそれを見事に信じきっているせいか本当にそれでどうにかなってしまう。


店内にはテーブルがあってコンセント付きだ。

 

しかも無料Wi-Fiまでついている。

 

どうやらアメリカはとことん野宿者に優しい設備を整えてるようだ。

 

簡単な食事を済ませた後はさっそくヒッチハイクに向かう事にした。

どうやらポイントまではスクーター(キックボード)で20分もかからないくらいだ。

 

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ハイウェイの手前で信号のすぐ後だ

駐車できるスペースも十分にある

 

僕達はここでヒッチハイクをすることにした。

 

この時僕はついに旅が始まるというワクワクでかなり興奮していた。

 

ついにアメリカほぼヒッチハイクで横断が始まるのかぁ。。

 

高校生の時に見たINTO THE WILDという映画がキッカケで僕はいつかアメリカでヒッチハイクの旅をしたいと思った。

 

必ずといってロードムービーの主人公はヒッチハイクをしている。

どこかそういう姿に憧れている部分もあった

 

それがついに実現する瞬間が訪れる。

 

そりゃバイブスは満タンになるに決まってるであろう。

 

そして親指を掲げて僕達はヒッチを始めた。

 

開始早々ドライバーの反応が多いい

さすがヒッチハイク大国だ。

 

この調子なら30分くらいで1台目をゲットできるだろうと思っていたんだけど、

 

現実はそう甘くはなかった。

 

反応してくれる人は多いいにしても止まったくれる人は皆無だ。

場所的には高速道路に入る手前のすごく良い場所なんだけど全く手応えがない。

 

僕は台湾での悪夢を思い出した。

 

あれ、このままだとヤバいな。。。

 

ヒッチハイクが成功しない理由は大きく分けて2つだ

 

1つ目は場所が悪い。

 

どんなに目的地に行く人が多くても泊まれるスペースがなかったら意味がない。

 

2つ目はそこに行く人がいない。

 

場所が完璧でもそこに向かう人がいなかったらヒッチは成功しないだろう。

 

ただし僕達がヒッチをやっている場所は場所もよく目的地に向かう人も多くいる好立地だ。

 

その時に僕はふと思った。

 

どうやらアメリカでのヒッチは難しいらしい。

 

そういえば以前ネットで見かけたんだけどアメリカではヒッチハイカーを装った犯罪が結構頻繁に起きていてドライバーなんかがヒッチハイカーに対して恐怖心を抱いてるパターンが多いいらしい。

 

州によってはヒッチハイクに寛容だったり人柄が全然違うらしいから一概にこうだっては決め付けられないんだけどね。

 

それにしても全然捕まらない。

 

時間を確認した時にはすでに1時間が過ぎていた。

 

一発目からこうもこんな感じだと正直先が思いやられる。

 

それでも僕には意地がある。

 

伊達に今まで沢山ヒッチハイクをやってきたわけではない。

 

こんなところで弱音なんて吐いてられない。

僕らは引き続き親指をあげ続けた。

 

15分くらい経った時に一台の車がとまった。

 

ウォッシャ!!

 

の掛け声とともに止まってくれた車を見てみると、それはパトカーだった。

 

あ、あれれ。どうしよう。

 

僕達は一瞬焦ったけどちゃんとヒッチハイクを始める前に僕らがいる州はヒッチが違法ではないことを確認ずみだ。

 

何も悪いことはしてないし怒られる理由がない。

 

もっと捕まえるべき悪い人がいるだろう

 

だが、そんな事を考えてた10分後には僕達はパトカーの中にいた。

 

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記念すべきアメリカでの最初のヒッチハイクはパトカーだ。

 

乗せてくれたのはナイスな警察官だ。

 

最初はどうなることかと思ったけど何の心配もいらなかった。

 

ヒッチハイクをすんなりと容認してくれて、この先にもっと良い場所があるからっと言って仕事中にも関わらず送ってくれた。

 

だけど荷物をトランクに入れた時にガッツリ大きなマシンガンみたいなのがあって少しビビった

 

さすがアメリカだ。

ほんと何でもありの国なんだね。

 

僕達はお礼をいって別れた。

 

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降ろしてもらった場所はガソリンスタンドとTake away ショップだ。

 

少し小腹も空いていたからそこで少し買って食べることにした。

 

僕は1ドルのホットドックと3ドルのスープみたいのを注文して食べたんだけど、

これがすごく美味しかった。

 

腹を満たした後さっそくヒッチを再開した。

 

場所的にはいいんだけど交通量がエグいほど少ない

1分に5台くらいしか通らない。

 

それでもやるしかないんだ。

 

僕らはそこでやることにした。

 

案の定1時間やっても手応えが全くない。

そもそも車が少なさすぎる

 

これじゃただ突っ立ってるのと同じだ。

 

その後もしばらく続けたが結局なんにも手応えがなかったから小刻み移動にシフトチェンジして下道まで移動しヒッチハイクを開始した。

 

するとどうだ交通量がかなりあるし反応もそこそこある。

 

ほんの10分以内で僕達はヒッチを成功した。

 

行き先は20キロくらい離れたHAMBURGという場所だ。

 

拾ってくれたのはその街に住むおじちゃんだ。

 

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街に帰る途中に僕らを見つけたから拾ってくれたそうだ。

 

丁寧にゆっくり喋るおじいちゃんを見て

なんかアメリカのおじいちゃんっぽいなぁって感じた。

 

30分くらいで目的地に着いて高速道路の入り口付近で降ろしてもらった

 

おじちゃんありがとう。

 

 

降ろしてくれた所は前の場所と同様に良いポジションなんだけどとっても交通量が少ない

 

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それでも僕らの目的地である場所にはまだ320キロくらい離れているから高速で長距離で行く人に拾って頂きたかったからここで続行した。

 

するとどうだビックリするくらい車が来ないじゃないか

 

来たとしても僕達が行く方とは逆の方面に行く車ばかりだ。

 

だけど僕にとってはこれがチャンスにも思えた。

なぜなら車通りの少ない場所でやればやるほどヒッチハイクは上手くいく可能性もあるからだ。

 

こんな田舎町でヒッチをやっている日本人バックパッカーに同情して拾ってくれるだろうと僕は勝手に思って親指をあげ続けた。

 

 

開始から1時間は経った

 

全然手応えがねぇ。。

 

あれ、普通なら同情して拾ってくれるのが良くある事なんだけどなぁ。

 

誰もこんな変な日本人拾わないってか?

 

僕はそんな事を思っているとセイゴさんが空を眺めて携帯を見てた。

 

僕が彼にどうしたのか尋ねると、

 

あ、天気予報だと今からサンダーストームらしい

 

僕: マ、マジっすか。地獄ですやん

 

そういえばさっきから急に暗くなって時々ゴロゴロって音が聞こえてた気がした。

 

僕達が逃げ込めるマクドナルドなんかのチェーン店すらないこの街に僕らの居場所はない。

 

とゆうことはサンダーストームが来る前にヒッチを成功させなければならない

 

僕達は気合を入れて続けた。

 

10分くらい経つと急に雨が降り始めてきたが構わず続行した。

まだまだこんなの小雨だ。

全然大したことない。

 

そう自分に言い聞かせてヒッチをした。

 

 

開始から2時間が経過

 

 

運が良かったことにサンダーストームは僕達を襲うことはなかったが、

誰も僕達を気にかけて拾ってくれる人もいなかった。

 

想像以上にアメリカでのヒッチは難しいのかもしれないね。

 

僕達は諦めてその場でヒッチをやめることにした。

 

とりあえず作戦会議をするために近くの小さなマーケットに駆け込んだ。

 

ダウンロードしたMaps me で調べるとこの街から下道を通っても途中までは行けることが判明した。

 

もちろん高速とは違って長距離での移動は望めないが、

この際どうでもいいことだ。

 

10キロでも20キロでも前に進みたかった僕らは下道を使うことにした。

 

ポイントまで向かう途中に街の中心部を通ったがすごく素敵な街並みだった

 

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こういったローカルな場所に来れるのもヒッチの特権だね。

 

ポイントまではキックボードで10分くらいで着いた。

 

荷物を降ろしてすぐさまヒッチを開始した。

 

すると一瞬だった。

わずか5分で一台の車が止まってくれた。

 

乗せてくれたのは仕事帰りのナイスな兄ちゃんだ。

 

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彼はメキシカンで仕事でアメリカに住んでいるそうだ。

 

隣町まで送ってくれるとのこと。

短い距離だけどほんとありがたい。

  

彼は僕達がヒッチハイクしやすいようにわざわざ高速の入り口まで送ってくれた。

 

街はさっきいたHAMBURGの方が大きいいが交通量はここの方が圧倒的に多いい。

 

それに場所も完璧だ。

 

時刻も17時20分だったこともあり僕らは当初予定してた場所ではなく、その随分手前にある大きな街HARRIS BURGを目指すことにした。

 

そこならここから40キロくらいの距離だ。

 

なんとか暗くなる前に街に着きたい所だ。

 

ヒッチを始めるとさっさく車が止まったかと思えばポリスカーだ。

 

ただ僕達を注意することなく頑張れ的な事を言って去っていった。

 

そして数分で車が止まった。

 

拾ってくれたのはポーさんだ。

 

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ちょうど僕達がいく場所周辺に住んでいるから送ってくれるとのこと

ポーさんは生まれも育ちもアメリカだがポーリッシュアメリカ人だそうだ。

 

ポーさんが僕達を拾ってくれた時は助手席に友達がいてまずその人を送り届けるために家に向かった。

 

車はドンドンと田舎の方に進んでいっている。

ここが本当にアメリカなのか疑ってしまうほど時間がゆっくり流れてて何にもない。

 

でもこういう風景がアメリカなのかもしれない。

 

彼の友達の家は人里離れた場所にあった。

そこに着くと彼の兄弟が外で遊んでたんだけどビックリするくらい全員顔が似てた。

 

後々ポーさんに聞いたんだけど彼らの生活は非常にシンプルでヒッピーとは違うんだけどすごく家族や自分の時間を大切にしていて一日4時間くらいしか働かないそうだ。

 

アメリカの田舎にはそういう生活をしている人が多くいるらしい。

 

確かに周りには何にもないかもしれないが家族や好きな人とたっぷり時間を一緒に過ごせるんだ。

 

すごく幸せな生き方だと僕は思う。

 

そういう人達の生活や生き方なんかを今回の旅で見てみたいと強く思った。

 

その後はポーさんと色々話した。

中でも一番ビックリしたのはポーさんの口からある一言が発せられた時だ。

 

それは日本の事について話してる最中だった。

 

ポーさんがいきなり、

 

日本の南の方に小さい島があるでしょ?

 

う〜ん、何だっけ。。

 

ボニン?

 

僕にはいきなりすぎてビビった。

 

なぜならボニンとは小笠原諸島の事を指すからだ。

 

はるか昔は無人島(ムニンシマ)と呼ばれてた小笠原をどっかの外国人がボニン アイランドとして伝えたとかで外国にはそういう風に広まったって言われている。

 

本当かどうかは分からないから興味ある人はネットで調べてみて。

 

そんな多くの日本人でえ知らないボニンを彼は知っていたのだ。

 

それも一応小笠原出身の僕じゃなかったら他の日本人に話してもまずキョトンとされて

この会話は終わってただろう。

 

僕がそこの島生まれだと伝えると彼も驚いていた。

 

なんか世界は大きくて小さいんだなって思わされた。

 

その後も日本の事について沢山のことを話した。

 

日本には君達みたいな若者は大勢いるのかい?って聞かれたけど僕は正確には分からないけど多分少ないんじゃないかなって答えた。

 

日本の若者は本当に何でも出来る環境にいるのにやりたい事を実際にできている人は少ないと思う。それは親からのプレッシャーや仕事や金銭的な面からもあるかもしれないけど、そんなの全部言い訳に過ぎないんだ。たった一度きりの人生をそんな馬鹿げたことで潰されたくないし後悔はしたくない。それが本当にやりたいことだったら尚更だし、そこまで夢中になれるものが見つかったらそれだけで人生幸せだ。

 

僕にとってその内の1つが冒険だっただけだ。

 

その後の事はその時になったら考える。

 

つべこべ言わず僕は今を懸命に生きてるんだとポーさんに伝えたら、

 

彼は一度うなずいて I like your style と言ってくれた。

 

誰しもが同じ考えは持たないし色んな価値観がある。

それでも必ず自分の考えや意見を認めてくれる人は世界のどこかにいる。

 

僕は海外に出て強くそう思った。

 

しばらく走っていると途中サービスエリアみたいな場所によってポーさんにご飯をご馳走になった。

 

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ありがとうございます。

 

そしてポーさんがまだ200キロくらい離れている僕達の本当の目的地だったPittsburghという街まで送ってもらえる事になった。

 

おいおい、まじかよ。嘘だろ?

 

さっき会ったばっかりの日本人に飯までご馳走して更にそんな遠くまで送ってくれるなんてありえないだろう。。

 

僕はすごく申し訳ない気持ちになった。

 

なぜなら2時間ヒッチをやっていた時にアメリカはヒッチが難しいし人が優しくない。

 

どうなってんだよなんて考えてたからだ。

 

それがポーさんは損得関係なしに僕達に優しくしてくれた。

 

僕はそのポーさんの考えにとても衝撃を受けた。

 

 

 

その後はポーさんともっと日本の事やアメリカの事について沢山話した。

 

僕はセイゴさんと助手席から後ろの席へとチェンジしたせいか後半の方は眠くて30分くらい寝てしまった。

 

起きた時は既に大都会の真ん中にいた。

 

ポーさんに拾ってもらった時は17時半でPittsburghにたどり着いたのは23時前だ。

 

計5時間半も僕達はポーさんにお世話になった。

 

そしてポーさんはこれから2時間半くらいかけて家に帰るそうだ。

 

最後に僕達は熱い握手をかわしてお礼を言って別れた。

 

きっと僕はこの出会いや瞬間を忘れないだろう。

 

そして感謝の気持ちでいっぱいだ。

 

ヒッチハイクだからこそ出会えた。

なんたって奇跡の出会いの連続なんだ。

全て偶然のようで必然なんだよな。

 

僕はこの人と人を繋げてくれるご縁にありがとうございますと言いたい。

 

 

時刻は23時だ。

 

僕達は一度マックに向かったが既に閉まっていたから適当に良さげな公園を見つけてそこに向かった。

 

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いや〜それにしても都会すぎる。

こんなところでキャンプするのかぁ

 

辺りを見渡すと高層ビルに走る車ばかりだ。

 

それにPittsburghの中心地から10分のところだ。

 

多分これがきっと最後の大都会キャンプになるだろう

 

そうして僕達は眠りについた。