僕が見たかったのは。

究極の自由を求めるPEPEの大冒険

男は簡単に女を好きになる。

 

放浪旅32日目(4月10日)

 

 

さ、寒過ぎて死ぬわ。

 

 

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朝の4時半に僕は目が覚めた。

 

というより生命の危機を感じて目覚めたと言った方がいいだろうか。

 

身体がこのまま寝てると死んじゃうよ〜って教えてくれたのかもしれない。

 

昨晩は本当にアホ寒かった。

 

今まで何度も寒いと感じる事はあったけど今回のがダントツで一番だ。

 

気温は感覚では1〜3度くらいの間だ。

 

台湾で買ったウルトラライトダウンを着ているのにも関わらず全身に寒さが走った

 

それに僕の寝袋は4年前に日本一周した時に買ったのをずっと使い続けているから、

とっくにチャックの部分は壊れていてもはや寝袋としての機能はなしてない。

 

ただのブランケットと一緒だ。

 

テントを建てれば少しは寒さを和らげることが出来たのかもしれないけど、都会にテントを張って寝れるような場所なんてない。

 

寝袋で寝れただけでかなりラッキーだ。

 

それに暖かいより寒い方が僕にとってはありがたいことだ。

 

なぜなら寒いと地元のホームレスの活動も鈍くなり彼らは暖かいところに逃げるから寒い場所で寝れば彼らに襲われる心配もない。

 

ホームレスの活動領域を気にして旅をしているのも僕くらいだろう

 

あ、てか僕もホームレスだった。

 

 

無事にキャンプを終えた僕達は昨日の夜に行ったマックが朝の5時から開いている事が分かっていたからスグに向かう事にした。

 

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朝5時の町並みは静かでなんかこう落ち着いてた。

 

僕らがいるPittsburghはペンシルヴァニア州で一番大きい街だがそこまでゴチャゴチャしていない。

 

マックについたら店内には先客が何人か座ってた。

 

僕らと同じホームレスに違いない。

 

朝オープンしたばっかのマックにいる奴なんてホームレスか変な奴に決まってる。

 

そして相変わらずアメリカの黒人ホームレスは独り言が激しい。

 

僕に向かって何か言ってきてるかと思えばただの独り言で、独り言をいってると思いきや僕に話しかけてくる。

 

非常に面白い生物だ。

 

荷物を置いてトイレに向かいそこで歯磨きをして顔を洗った。

 

中でゴシゴシ歯を磨いてると数人トイレに入ってきたがお構い無しだ。

 

僕達は似たような境遇の持ち主だからお互いを理解し合える。

そこは優しくスルーしてくれる。

 

そして適当に安い1ドルのバーガーを2つ頼んで席に戻った

 

台湾からの連日野宿に加えて長時間フライトを終えた後も空港泊でその後二日間もアメリカでの野宿だ。

 

正直僕の体は時差にも慣れてなかったのと疲れで結構ボロボロだ。

そのせいか思いっきり風を引いた。

 

喉は痛いし鼻水はすごいし咳も出る。

 

正直コンデションは良くないがこの程度じゃ僕の心を折るのは無理だ。

 

大雨が降ろうが雷が落ちようが僕は野宿をする。

 

アメリカよもっとかかってきんしゃい。

 

そんな気持ちになった。

 

相変わらず嫌な顔せず長時間滞在させてくれるマックには感謝だ。

 

僕はこの貴重な時間を無駄に出来ないと日記を書こうと思ったが寝不足と疲れのせいで全然集中できない。

 

3時間かけてたった数行しか書けてない。

 

ほとんど時間は何も考えずにぼ〜っとしてた。

 

今日の僕達の予定では他の街に移動するつもりはない。

もう一泊この街でするつもりだ

 

実はセイゴさんはアメリカに来る前にヨーロッパを旅していて、そのほとんどをカウチサーフィンを使って旅をしていたからセイゴさんに対するホストからのレビューや信頼度は非常に高くて割りかしスムーズに泊まれる家を見つける事が出来る。

 

それってホント凄い事でなかなか簡単に見つかるものじゃない。

 

仮に僕がやったとしても50件くらいリクエストを送ったら見つかるかものレベルだ。

 

それほどカウチサーフィンはホストとゲストの信頼関係で成り立ってる。

 

そんな事もあってセイゴさんが今日の宿泊を確保してくれていた。

 

僕はヒッチハイクと野宿の経験が豊富で

セイゴさんはカウチサーフィンだ。

 

この2人が組み合わさればたっぷり現地の人と交流できる旅になるに違いない。

 

人が目的でアメリカを旅する僕らにはピッタリだ。

 

しかも今回のホストの方は非常にウェルカムな方で到着は何時でも大丈夫との事なのでお言葉に甘えさせてもらって10時過ぎくらいに向かわさせてもらった。

 

 

カウチサーフィンが何なのか知らない人はここで調べてみて。

ja.wikipedia.org

 

 

ホストの家まではここから6キロちょっと

キックボードで45分くらいだから全然いい距離だ。

 

街の中心部から僕達は向かった

 

一応キックボードに乗りながら街を見てみたけど僕の興味をそそるものはなく、この街も僕にとってはただの都会にしかならなかった。

 

街の中心部を抜けると高い建物は減ってくるけどそのぶん坂が多くなってくる。

 

全行程の6キロのうち4キロくらいは上り坂だ。

 

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ボロボロの身体で20キロのバックパックを背負っている僕にとってこれほどキツイものはない。 

 

いくらキックしても進まないから僕達は平坦な道まで歩くことにした。

 

坂を登り平坦な道に出るとそこは今までの景色とは変わって立派な街があるじゃないか。

 

サインを見てみるとここはPittsburghのアッパータウンのようだ。

 

大きな大学があって沢山の学生で溢れかえっていた。

ダウンタウンにはない落ち着きがあって緑の多いい公園も沢山ある。

 

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なんだ案外良い場所じゃないか。

 

それに多少辛いが坂を登りきったその先には安心して寝れる公園があるんだ。

 

僕は次に都市で野宿するハメになったらアッパータウンに向かおうと思った。

 

アッパータウンについてから15分くらい進んだところにホストの家はあった。

 

セイゴさんが到着したとメッセージを送ると物凄い歓迎した様子で迎えに来てくれた。

 

今回僕の記念すべき初のカウチサーフィンとなるホストのモハメットさんだ。

 

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サウジアラビア出身で彼も世界をテンテンとして生活をしているとか。

今は大学で教員をやっているそうだ。

 

モハネッドさんはカウチサーフィンを通して色んな国の旅人と出会い刺激を受けているからホストとしてゲストを受け入れているそうだ。

 

確かに旅をしなくても色んな人と会えるしいいなって思った。

 

僕が日本に帰ったら始めたいくらいだ。

 

到着した時間は11時過ぎくらいだったがお腹も空いてたから早めのランチをいただくことにした。

 

普段はあんまり時間がないから作っていないが今日はたまたま時間があったから作っていたらしく僕達はそれを食べさせてもらった。

 

サウジアラビア料理かは分からないがモハメットさんお手製のチキン&ライスだ。

 

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なんて説明すればいいか分からない味だけど物凄く美味しかった。

 

それにアメリカで米が食えるのはありがたい。

 遠慮なくおかわりをさせて頂いた。

 

僕は基本的に何でも美味そうに食べるし何でも好きだ。

 

バッタとか猿の脳みそとかよっぽどのゲテモノじゃない限りね。

 

モハメットさんは美味しく沢山食べる僕達をみて嬉しそうにしてた

 

彼が言うには中にはあんまり食べない人がいるみたいで、

その人達とは真逆の僕達の食いっぷりを見て喜んでた。

 

でも僕はやっぱり中身は生粋のに日本人だからどうしても最初は遠慮をしてしまう。

ただ遠慮しなくて大丈夫と言われると僕は一変して遠慮しないでと言ったことを後悔させるくらい食べる。

 

食べ終わった後は少しモハメットさんの仕事が始まる昼過ぎまで話した。

 

彼が職場に向かった後は僕達は各自おのおのの事を始めた。

 

僕は台湾から溜まりに溜まってる衣服の洗濯を済まし、

朝にかけなかった日記を書く事にした。

 

ただ究極に疲れていたせいか気付いた時には寝ていた。

 

僕が目覚めたのはのモハメットさんが帰ってきてからだ

 

17時くらいに帰ってきた彼は今からカウチサーフィンのホストの集まりがあるから来る?と訪ねてきたから一緒についていく事にした。

 

車を走らせる事15分くらいでその場所に着いた。

 

どうやら教会を改装して作ったバーみたいなところだ

 

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中に入ってみるとそこには既に10人くらいの人で溢れてた。

 

簡単に自己紹介だけして一番奥の席に座った。

 

僕とセイゴさんにとっては完全にアウェイって感じだ。

 

アジア人は僕達だけだし全員ネイティブアメリカンだから英語を話すのも聞くのも神経を使わないといけない。

 

僕は英語を話すのが好きだし楽しいけど、

やっぱりすごく神経使うし疲れる。

 

モハメットさんも僕達の事を気にせず隣の女性と話している。

 

少しくらいは気にして欲しかったんだけど、

そっちのけで話してる。

 

多分この人は女好きなんだろうなって思った。

 

 僕も誰かと話そうと思ったが一番端っこの席だし、

これといって特に話すことはない。

 

何にもすることのなかった僕達はエライ場所に来ちゃったなって言いながら日本語でしばらく2人で話をしてた。

 

すると15分くらい経った時だろうか1人の女性が僕のテーブルの方にやってきた

 

彼女は25歳でこの街に住んでいて今帰ってきてるそうだ

 

僕達は初対面だったけど会話も弾みしばらく2人で話した。

 

この街の大学に通っていたが途中で辞めてその後はカナダやイスラエルや他の国に長期で住んだり南米を半年間旅していたそうだ。

 

そんな旅好きの彼女はこれから動画ブログを始めたり、

オンラインの英語教師をしながら旅を続けるらしい。

 

僕も彼女にこれからの自分の旅を話した。

 

ついつい熱くなってしまって自分の人生観なんかまで語ってしまったけど、

 

彼女から

 

アメリカも結構日本と同じな所があってやりたい事や好きな事を出来てる人は少ないの。お金とか仕事とか立場とか世間体を気にしている人が多いいの」

「だから貴方みたいな考えを持っている人は素敵よ。それにそのロングヘアもね。」

「そのままkeep going よ。」

 

そう言われて僕はとても嬉しかった。

 

別に誰かに認めれたい訳ではないけど、

実際に世界にはこんな僕の考えや価値観を良く理解してくれる女性も沢山いるんだ。

 

台湾で会った友達もそうだった。

 

僕がまだ出会っていないだけで世界には沢山の人がいる。

 

そんな人達ともっと出逢いたいと心から強く思った。

 

それと同時に僕は台湾の友達も含めて彼女達の事が好きになっていた。

 

そう、僕という人間はちょっとでも自分を理解してくれる素ぶりを見せられると簡単に人を好きになってしまうという病気を持っている。

 

誰か処方せんをください。。。

 

まぁ、男なんてどうせこんな生き物だ。

 

すぐ簡単に女を好きになるアホでバカで単純な心を持っている。

 

その中で本当に好きな人を見つけられたらいいな。

 

なんてね。

 

よし俺はこれから世界を旅して色んな女性に会うんだ。

 

もしかしたらこんな僕の事を好きになってくれる素敵な女性に巡り逢えるかもしれない。

 

それまで自分を貫いて磨こう。

 

そう自分に言い聞かせて彼女とお別れをして、

バーを後にした。

 

ホストの家に帰ってからはモハメットさんと少し話をして眠る事にした。

 

久しぶりのベットでの睡眠だ。

 

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今の僕にとって非常にありがたい環境だ。

 

部屋の電気を消して寝る体勢を整えた

 

日記の投稿を済ませそれをインスタにシェアをしてから寝ようと思いしばらく携帯に触れた。

 

あ〜、なんかこうやって寝る前に携帯触りながらゴロゴロするのも久しぶりだな。

 

こういう瞬間もたまには必要かなって思っていると彼女からインスタにいいねとメッセージが来た。

 

僕は飛び上がるように喜んで、

 

もしかしたら俺のこと気になってんのかな。。?

 

なんてバカみたいな妄想を膨らませながら寝落ちした。